極上の湯盌展 初日
スーパーに行くとサツマイモや梨など大きく育った作物が並べられていて、実りの秋がやってきたことを感じます。これから肌寒くなる季節に向けて、皆様に極上の湯呑で穏やかに過ごして戴くため、本日より極上の湯盌展がスタートしました。陶芸の世界において湯呑は雑器に分類され、数をこなすようなイメージで制作されています。この展示ではそうした湯呑を作品として力を込めて現代作家の方々に製作して戴きました。今、この展示でしかお求め戴けない作品もあるかと存じますので、是非足をお運び戴けますと幸いでございます。
朝早くから20人程のお客様にお並び戴き、売約となってしまった先生もいらっしゃいますが、まだまだご紹介可能な作品がたくさんございます。本日は展示されている作品をいくつかご紹介致します。
見附正康 赤絵細描小紋湯呑 ¥74,800
見附正康 赤絵細描花瓔珞皿付湯呑 ¥81,400
抽選作品となっている見附正康先生の湯呑2点。模様の描き込まれた四角形が重なり合う湯呑と、模様が連なる皿付の湯呑。模様の細かく繊細な描き込みはため息が出るほどで、いつまでも眺めていたくなる。抽選は日曜まで申し込みが可能なので、是非実物をよくご覧になってお選び下さい。
伊藤秀人 白磁碗 ¥22,000 箱無
極めて薄い白磁の湯盌。乳白色の色合いは暖かく優しい印象を与えている。縁の部分には黒褐色の筋が走る。これは中国・北宋時代、定窯で生産された器にみられる覆輪という縁の部分を守る金属の輪を模したものであろう。金属とは異なり鉄釉が掛かっているのか、褐色が白磁の白に溶けている。白一色だけでなく、この褐色が入ることで作品全体が引き締まり気品ある出で立ちとなっている。
No.4 Void / Tea cup, Void ¥13,200
No.1 Void / Tea cup, Void ¥13,200
松永先生の地層をそのまま切り出したような作品と、転写によって顕微鏡で岩を覗いたような複雑な景色を見せる作品。
こうした作品は型に泥を流し込む鋳込みの技法で制作される。その為形は同じとなるが、その後の土の割れ方や色の付き方は決して同じものはない。見込みを覗くと金属のような光沢に樹皮のような肌という不思議な質感に目を奪われる。外から見るとヒビが入っているように見えるが、中身が漏れることはないので安心して使用してほしい。スポンジをひっかけないようお気を付けください。
丸田雄先生の作品。
粉のようなざらつきが指に伝わる白の湯碗と、既に何世代も人の手を渡ったような味を感じる湯碗。それぞれ愛用していくうちに大きく変化を見せてくれるだろう。器を育てる楽しさを体験したい方にお勧めの作品。
正木春蔵先生の作品。 ¥16,500 箱無
背が低く丸い形の胎土に素朴で愛らしい絵付けがされている。縁側やこたつでほっと一息つくにはこうした湯呑がぴったりだろう。同じ大きさで様々な絵柄があるので、お客様をもてなす際にもよいだろう。正木先生は近く個展も控えているので、これを機に作品を求めになってみてはいかがだろうか。
鈴木都先生の作品 ¥16,500 箱後日
赤味の強い渋く貫禄ある湯呑。志野らしく土にたっぷりと釉薬が掛かり厚みがある。こうした湯呑はお茶の温度を優しく手に伝え、温度も長く保つだろう。滑らかに溶けた肌は口触りもよく使いやすい。両親やお世話になった方へのプレゼントにいかがだろうか。
金重巌先生の作品。 ¥8,800 共箱
伊部の土を用いた褐色の良く焼き締まった湯呑と、鮮やかな緋色が美しい緋襷の湯呑。奥の作品は手前の物より一回り大きく、手の小さい人は両手で持つ必要がありそうだ。そのぶん内容量は多いので、一般的な湯呑ではものたりないという方にお薦め。
今週のお花
金重陶陽 備前耳付花入
先生方の極上の湯盌はいかがだったでしょうか。ほかにもご紹介出来ていない先生や作品が多くございますので、お近くにお越しの際は是非お立ち寄り下さいませ。重さや手触りなど、実際に触れて自分にぴったりの湯呑をお選び戴けましたら幸いでございます。
しぶや黒田陶苑 〈http://www.kurodatoen.co.jp/〉
電話:03-3499-3225
E-mail:info@kurodatoen.co.jp
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当苑では、渋谷・京橋の店舗にて、年間約40回の陶・漆・金工・硝子・書画など様々な展示会を企画開催しております。
今後の展示会の案内をお客様一律に発信する為、是非ご登録くださいませ。
展示会に関するお知らせや、YouTubeの配信のお知らせをさせて戴きます。
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