【初夢初碗展】 ~ 作品紹介 ~
新年 明けまして おめでとうございます。
此処、しぶや黒田陶苑では、昨日より、本年の営業を始めました。
此処、しぶや黒田陶苑では、昨日より、本年の営業を始めました。
今年は巳年。
蛇は脱皮を繰り返して成長するため、新しいことのスタートや成長、新たな自分に生まれ変わるなど、再生と成長のシンボルとも言われております。
また、弁財天では白蛇の使いとされ、財運や繁栄を象徴すると言われたり、他にも水の恵みを司る神様で、古くから雨乞い信仰の象徴にもされています。
蛇は脱皮を繰り返して成長するため、新しいことのスタートや成長、新たな自分に生まれ変わるなど、再生と成長のシンボルとも言われております。
また、弁財天では白蛇の使いとされ、財運や繁栄を象徴すると言われたり、他にも水の恵みを司る神様で、古くから雨乞い信仰の象徴にもされています。
一昨日は約1ヶ月振りの雨が降りました。
それも巳年のもたらした恵みの雨だったのかもしれません。
それも巳年のもたらした恵みの雨だったのかもしれません。
私たちも、日々成長しながら、皆様により良い作品をご案内出来ますよう、一年を過ごして参りたいと思います。
さて、金曜日からは本年最初の展示会となります【初夢初碗展】を開催させて戴きます。
本年も18名の現代作家による新作のお茶碗に加え、巨匠作品も一緒に展示させて戴きます。
本年も18名の現代作家による新作のお茶碗に加え、巨匠作品も一緒に展示させて戴きます。
【巨匠作家】
山田山庵 / 赤「春野」
YAMADA Sanan / Tea bowl, Red-raku, "Haruno"
12.4 / H9.9cm
『自撰 楽茶碗』 所載
YAMADA Sanan / Tea bowl, Red-raku, "Haruno"
12.4 / H9.9cm
『自撰 楽茶碗』 所載
丸い器体から少し口に向かって窄まり、少し反るように形作られている。
「春野」の銘にふさわしく、春に華開く蕾のような、温かく柔らかな表情。
優しいそよ風と共に動く雲や、華の香りまでも届けてくれそう。
山庵先生の楽茶碗は不思議と掌に吸い付き、茶碗と一体になるような不思議な感覚となる。
「春野」の銘にふさわしく、春に華開く蕾のような、温かく柔らかな表情。
優しいそよ風と共に動く雲や、華の香りまでも届けてくれそう。
山庵先生の楽茶碗は不思議と掌に吸い付き、茶碗と一体になるような不思議な感覚となる。
【現代作家】
伊藤秀人 / 青瓷茶碗
ITO Hidehito / Tea bowl, Celadon
16.8 / 17.2 / H8.8cm
ITO Hidehito / Tea bowl, Celadon
16.8 / 17.2 / H8.8cm
均整の取れた姿の茶碗縁には小さく刻みを入れて、輪花型となっている。
薄っすらと入る貫入は、花弁の隅々まで栄養や水分を送る花脈のよう。
生きとし生けるもの、全てに水の恵みが行きわたるような、そんな気がしてくる。
薄っすらと入る貫入は、花弁の隅々まで栄養や水分を送る花脈のよう。
生きとし生けるもの、全てに水の恵みが行きわたるような、そんな気がしてくる。
Chawan, Sancai and Glass glaze with carving pattern
12.8 / H8.8cm
12.8 / H8.8cm
命の動きを感じさせるような、お茶碗。
春の温かな陽射しや、空気、力強く芽吹く草花の命を感じる。
丸い器体に埋まったような高台の造りもまた魅力的。
春の温かな陽射しや、空気、力強く芽吹く草花の命を感じる。
丸い器体に埋まったような高台の造りもまた魅力的。
今回は、こちらの三彩のお茶碗の他に、巨匠、小山冨士夫先生の花ノ木窯で焼成された種子島の作品もご出品戴いております。
お題名の通り小さな星で埋め尽くされた可愛らしいお茶碗。
子供の頃、沖縄のお土産だったか、小瓶に入った星砂を大事にしていたことを思い出しました。
幼く小さな掌に載せても、小さな小さな星型の砂粒。
そんな思い出のそれと同じように、小さな星々が並ぶ姿は、何とも美しいものです。
子供の頃、沖縄のお土産だったか、小瓶に入った星砂を大事にしていたことを思い出しました。
幼く小さな掌に載せても、小さな小さな星型の砂粒。
そんな思い出のそれと同じように、小さな星々が並ぶ姿は、何とも美しいものです。
加藤亮太郎 / 織部茶盌
KATO Ryotaro / Tea bowl, Oribe
12.3 / H9.4cm
KATO Ryotaro / Tea bowl, Oribe
12.3 / H9.4cm
ふっくらと丸いお茶碗は、まるで深い森に転がる苔玉のよう。
正面の焦げの流れ、その際はコバルトに色味を変えて景色を作っている。
たっぷりと清らかな水を含んだような、そんな姿となっている。
正面の焦げの流れ、その際はコバルトに色味を変えて景色を作っている。
たっぷりと清らかな水を含んだような、そんな姿となっている。
金重愫 / 備前茶碗
KANESHIGE Makoto / Tea bowl, Bizen
14.0 / 15.6 / H7.6cm
KANESHIGE Makoto / Tea bowl, Bizen
14.0 / 15.6 / H7.6cm
たっぷりと大きなお茶碗ですが、不思議と手に馴染みます。
細く長い先生の指が、こんなにも力強く土を削って形作るとは……
先生のお作りになる力強い形と、それに対して納まりの良い形に、いつも驚かされます。
土の中に含まれた硅石の粒も、変化に富んで面白い景色となっている。
細く長い先生の指が、こんなにも力強く土を削って形作るとは……
先生のお作りになる力強い形と、それに対して納まりの良い形に、いつも驚かされます。
土の中に含まれた硅石の粒も、変化に富んで面白い景色となっている。
網目のように流れる釉は、複雑な模様となって浮かび上がり何とも面白い。
少し深めの筒茶碗は、お抹茶が冷めにくく、寒いこの時期にピッタリ。
少し深めの筒茶碗は、お抹茶が冷めにくく、寒いこの時期にピッタリ。
鈴木都 / 赤志野茶盌
SUZUKI Shu / Tea bowl, Aka-shino
12.0 / H8.4cm
SUZUKI Shu / Tea bowl, Aka-shino
12.0 / H8.4cm
全体に豊かな凹凸の柚子肌となったお茶碗は、美しい紅色に染まっている。
少し艶っぽい部分や、マットな部分もあり、手の中で何度も転がして愉しみたくなる。
器体に埋まったような高台の周囲にも、梅華皮が豊かに出て美しい景色となる。
少し艶っぽい部分や、マットな部分もあり、手の中で何度も転がして愉しみたくなる。
器体に埋まったような高台の周囲にも、梅華皮が豊かに出て美しい景色となる。
今回はまた新しく面白い班が浮かび上がりました。
一昨日の雨に流れるような揺らめきを持った班。
茶碗外側にも一部、班が浮かび、幻想的な宇宙空間を思わせてくれる。
釉垂れ先の景色も、どうぞお愉しみ下さい。
一昨日の雨に流れるような揺らめきを持った班。
茶碗外側にも一部、班が浮かび、幻想的な宇宙空間を思わせてくれる。
釉垂れ先の景色も、どうぞお愉しみ下さい。
古代ローマガラスの風化した質感や和硝子の柔らかさなどがお好きで、そんな古きガラスの魅力も追及していきたいと、以前の個展の際に仰っていた。
今回の作品も、美しく鮮やかなターコイズブルーをベースに、スリガラスのようなマットな質感に仕上げている。
浮かび上がる色合いも景色も、風に吹かれて出来る砂漠の山波の模様のように見えて、幻想的。
今回の作品も、美しく鮮やかなターコイズブルーをベースに、スリガラスのようなマットな質感に仕上げている。
浮かび上がる色合いも景色も、風に吹かれて出来る砂漠の山波の模様のように見えて、幻想的。
堀先生の瀬戸黒も毎回表情豊かでうっとりと眺めてしまう。
今回の作品もシットリとした蛇をも思わせる、艶やかで、大小の凹凸に富んだもの。
口縁の波も景色となる。
器体の力強い表情に対し、さっくりとした高台周囲の土もまた面白い。
今回の作品もシットリとした蛇をも思わせる、艶やかで、大小の凹凸に富んだもの。
口縁の波も景色となる。
器体の力強い表情に対し、さっくりとした高台周囲の土もまた面白い。
河原で拾った、手取りが良い、優しく丸い石を元に作られた繭盌。
今回は、昨年個展からまた進化し、もっと使いやすそうな形になって誕生しました。
高台は泥を流し込んだ所をそのまま上手く使ったのでしょうか。
面白い形状をしています。
今回は、昨年個展からまた進化し、もっと使いやすそうな形になって誕生しました。
高台は泥を流し込んだ所をそのまま上手く使ったのでしょうか。
面白い形状をしています。
たっぷりとした大きさの丸いお茶碗には、器体外側には掛流しで斑釉と鉄釉が掛けられ、余白を活かした軽やかな印象を受ける。
見込みには口縁までたっぷりと斑釉が掛けられ、お抹茶の色合いも美しく愉しめるようになっている。
見込みには口縁までたっぷりと斑釉が掛けられ、お抹茶の色合いも美しく愉しめるようになっている。
十三代三輪休雪 / エルキャピタン(金彩)
MIWA Kyusetsu XIII / Tea bowl, Overglazed gold, El Capitan
14.4 / 15.6 / H14.6cm
今回も力強く、動きのあるお茶碗をご出品戴きました。
大きくせり出した器体の元には金彩が施され、手に取った者だけが分かるにくい演出がある。
年初めに最適な一碗になるに違いない。
大きくせり出した器体の元には金彩が施され、手に取った者だけが分かるにくい演出がある。
年初めに最適な一碗になるに違いない。
静かな中に大きく流れるように形作られた唐津茶碗。
口縁は少し返しが付いたように作られ、動きをつけている。
灰釉の流れも景色となる。
使う程に味わい深くなり、自分の成長と重ね合わせて共に愉しめそう。
口縁は少し返しが付いたように作られ、動きをつけている。
灰釉の流れも景色となる。
使う程に味わい深くなり、自分の成長と重ね合わせて共に愉しめそう。
今回、全ての作家さんの作品をご紹介できませんでしたが、金曜日13時から「開催中の展示会」のページより現代作家さんの出品作品ご覧戴けますので、併せてお愉しみくださいませ。
本年も、どうぞ宜しくお願い致します。
初夢初盌展にご出品の見附先生の作品につきましては、抽選販売とさせていただきます。
下記よりご確認くださいませ。
(葉)
【初夢初盌展】
Exhibition of Chawan
開催期間:2025年1月10日(金) ~ 2025年1月14日(火)
Exhibition : January 10 to January 14, 2025
Exhibition of Chawan
開催期間:2025年1月10日(金) ~ 2025年1月14日(火)
Exhibition : January 10 to January 14, 2025
◇
新年最初の展示会は、華々しく現代作家18名の新作茶碗を発表させて戴きます。
唐津・志野・備前など当苑が推薦する現代作家作品の数々をご高覧くださいませ。
唐津・志野・備前など当苑が推薦する現代作家作品の数々をご高覧くださいませ。
出品予定作家
伊藤秀人、内田鋼一、江波冨士子、加藤高宏、加藤亮太郎、金重愫、菊池克、鈴木都、瀬戸毅己、津田清和、新里明士、堀一郎、松永圭太、丸田宗彦、見附正康、十三代三輪休雪、矢野直人、若尾経 敬称略
他物故巨匠作家
伊藤秀人、内田鋼一、江波冨士子、加藤高宏、加藤亮太郎、金重愫、菊池克、鈴木都、瀬戸毅己、津田清和、新里明士、堀一郎、松永圭太、丸田宗彦、見附正康、十三代三輪休雪、矢野直人、若尾経 敬称略
他物故巨匠作家
*見附正康先生のみ抽選販売となります。詳細につきましては後日お知らせいたします。
*隠﨑隆一先生作品につきましては都合により今回の出品はなくなりましたことをお知らせ申し上げます。
Artists
ITO Hidehito / UCHIDA Koichi / ENAMI Fujiko / KATO Takahiro / KATO Ryotaro / KANESHIGE Makoto / KIKUCHI Katsu / SUZUKI Shu / SETO Takemi / TSUDA Kiyokazu / NIISATO Akio / HORI Ichiro / MATSUNAGA Keita / MARUTA Munehiko / MITSUKE Masayasu / MIWA Kyusetsu XIII / YANO Naoto / WAKAO Kei
and more from great masters pieces.
*Please note that tea bowls made by MITSUKE Masayasu will be sold by lottery, which application will be available only by visitors.
◇
会期終了後、巨匠作品のみ京橋 魯卿あんにて展示を行います。
京橋 魯卿あん【茶碗特集展】
2025年1月20日(月) ~ 1月25日(土)
After this exhibition ends, we will exhibit grand masters' pieces at Rokeian.
【Exhibition of Chawan】 at Rokeian
January 20, Mon ~ January 25, Sat, 2025
◇
しぶや黒田陶苑の「公式LINE」が出来ました。
当苑では、渋谷・京橋の店舗にて、年間約40回の陶・漆・金工・硝子・書画など様々な展示会を企画開催しております。
今後の展示会の案内をお客様一律に発信する為、是非ご登録くださいませ。
展示会に関するお知らせや、YouTubeの配信のお知らせをさせて戴きます。
当苑では、渋谷・京橋の店舗にて、年間約40回の陶・漆・金工・硝子・書画など様々な展示会を企画開催しております。
今後の展示会の案内をお客様一律に発信する為、是非ご登録くださいませ。
展示会に関するお知らせや、YouTubeの配信のお知らせをさせて戴きます。
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